マーケティングの基本は顧客や市場の理解から

マーケティングという言葉について、まずはその意味を、有名なドラッカーとコトラーの言葉から考えてみたいと思います。
ドラッカーはその目的を、「顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすること」とし、コトラーはその定義を、「どのような価値を提供すればターゲット市場のニーズを満たせるかを探り、その価値を生み出し、顧客に届け、そこから利益を上げること」としました。
二人の言葉から、顧客や市場のニーズの理解からスタートするということが、共通点としてあげられます。

では次に、その顧客や市場のニーズを理解するために、どのような手法があるのかを考えてみます。
まず顧客や市場を理解するために実施するのが、セグメンテーションです。
セグメンテーションとは、顧客や市場を分けるということです。
顧客や市場のニーズは、その層により異なります。
例えば世の中には、男性と女性がいます。
例えば仕事用の服を売ると考えたときに、男性と女性とではニーズが異なります。
男性には男性用の服を売りますし、女性には女性用の服を売ります。
また同じ男性でも、職種によりニーズは異なります。
例えば銀行員の場合は、かしこまったスーツにニーズがあるでしょうし、アパレルで働く方にはスーツではなく、ソフトカジュアル的な服にニーズがあるかもしれません。
このように、それぞれの層によりニーズが違うので、顧客や市場を様々な角度で切り分けていきます。

そして次に、切り分けられた層の中で、どの層に価値の提供を考えていくのか、顧客や市場を絞っていきます。それがターゲティングです。

このセグメンテーションとターゲティングは、常にセットで考えていきます。
セグメンテーションで切り分けた顧客や市場の層の中で、ターゲティングで自社の狙う層を絞り込み、そしてその層をまず十分に理解することから始まります